Snowdome

『アリス』のスノードームづくり@大佛次郎記念館

02 June, 2022
このイベントは終了しました。

世界中で愛されているルイス・キャロル作「不思議の国のアリス」。数多くのアーティストが挿絵を描いていますが、キャロル自身が指名したジョン・テニエルの挿絵は世界観がよく合った例として知られています。
今回の「不思議の国のアリスのスノードーム」は、白黒の挿絵に自由に彩色を加えてオリジナルの作品にできることも楽しみのひとつです。

そんなスノードームを、アリスと横浜にゆかりのある作家・大佛次郎(おさらぎ じろう)の記念館にて作るワークショップです。

不思議の国のアリス スノードーム作り体験概要

日時
2022年6月3日
場所
大佛次郎記念館(港の見える丘公園内)

大佛次郎と不思議の国のアリスについて

昭和21年に創刊された月刊誌『少年讀賣』では、創刊号より『不思議國のアリス』の連載を開始。内容はキャロルの物語のリライトで、文は大佛次郎、絵は猪熊弦一郎(いのくま げんいちろう)が手がけました。

しかしながら、物語の半分も掲載されないうちに、打ち切り同然で掲載が終了していまい、なんとも中途半端な印象を与えます。大佛次郎と『不思議國のアリス』という組み合わせは原作すべてを消化することなく、断片のみを残した「幻の翻訳」になってしまったのでした。

横浜、大佛次郎記念館について

横浜、港の見える丘公園内にある、アーチ型の屋根と赤レンガ色の外観が一際目立つ館。横浜ゆかりの作家「大佛次郎」の業績と生涯を様々な資料で紹介している記念館。
大佛次郎は横浜で生まれ、そして横浜を最も多く描いた作家と言われています。中でも「霧笛」「幻燈」は開化期の横浜を愛惜をこめて描いた名作として今も多くの人々を魅了し続けています。
代表作には「パリ燃ゆ」「天皇の世紀」「帰郷」「赤穂浪士」などがあり、「鞍馬天狗」の作者としても親しまれています。また館内には、愛猫家であった大佛次郎が所蔵していた猫の置物も、多数展示されています。

1978年に建てられた記念館は、建築家 浦辺鎮太郎(うらべ しずたろう)*によって設計。
記念館について「横浜に生まれ終生横浜を愛しつづけた文豪の生家を思わせるものにしたいと勉強を始めた。― 私は、肌に感じた具体性を(中略)一つずつ積み上げて行ったが、果たしてそれが“大佛次郎の生家”のイメージにつながるものかどうかは、後世を待たなければならない」と述べています。(日経アーキテクチュア、1978年6月12日号)

*浦辺鎮太郎 1909-1991年
岡山県倉敷市出身。代表作は大原美術館分館や倉敷国際ホテル、倉敷アイビースクエアなど。「クラフトとインダストリー」を融合させ日本近代建築の新境地を切り拓いた人物。

参考出典:大佛次郎記念館HP